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2024-02-18

テニス肘を本気で治したいと思っている、あなたへ・・

上腕骨外側上顆炎(通称;テニス肘)

インターネットで「テニス肘」と検索すれば、その説明は無数に出てくるでしょう。でも、その説明はおそらく、「安静にして、ストレッチをして、筋力強化が予防に効果的です。」なんて記述ばかりなのではないですか?

では、なぜ安静にしなければいけないのか?また、どんな状態で、どのくらいの安静期間が必要なのか?

だって、安静とは腕を使うなってことでしょ?
そんな不便なこと誰だって嫌ですよね。ましてや、必要だと本気で思わなければ続けられませんよね。だから多くの人が、なかなか治らず苦労しているのです。

ということで、今回はテニス肘の治療の「なぜ?」について、できるだけわかりやすくお答えします。

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)とは?(図解あり)

テニス肘の病態は、どこのサイトでも詳しく書いてありますので、ここは簡単に説明しますね。

上腕骨外側上顆炎は通称「テニス肘」と呼ばれていて、手の使い過ぎで肘の外側が痛くなるのが特徴です。

よく、テニスのバックハンドをすると痛くなることが多いので「テニス肘」なんて呼ばれているんですね。

ちなみに、上腕骨外側上顆=「肘の外側にある骨の出っ張り」と覚えておいて下さい。
下図のように、肘の外側にある骨の出っ張り(上腕骨外側上顆)を押すと痛みが出ます。テニス肘の図解最近はパソコンのマウスを使い続けてこの上腕骨外側上顆炎になる方が非常に多いので、そのうち「マウス肘」なんて呼ばれる日も近いのではと思ったりしています。・・・(^_^;)

手首を使い過ぎると上腕骨外側上顆部が強く引っ張られ続けて炎症を起こす(これがいわゆる「テニス肘」)

この上腕骨外側上顆炎をもう少し詳しく説明するため下図を用意しました。(肘の後ろ側から見た図です)

テニス肘の解剖図

上右図の赤丸で囲んだ部分が肘の外側にある上腕骨外側上顆という場所です。

上腕骨の外側上顆という場所には、手首を起こしあげるために必要な腱がついています。だから手首を使い過ぎると痛くなるんですね。

ちなみに、ヒトは物を握る時には必ず手首を起こしあげるのです。こうしないと握力が出ない構造になっているんですね。知ってました?
では試しに、思いっきり拳を握り込んでみましょう。

手の使い方の写真

・・・ねっ!

自然に手首が少し起き上がるでしょ?

つまり、物を強く握ると②のように、必ず手首を起こしあげる筋肉を使うことになるのです。
ついでに手を握ったり、指を動かしたりしながら、手首から肘の外側にかけて自分の筋肉の見てください。

筋肉が肘の外側に向かって走行しているのがわかりますか?これが、手首を起こしあげるための「伸筋」という筋肉の束です。

よって、手首を使い過ぎると、この「伸筋」の付着部である上腕骨外側上顆が強く引っ張られ続けて、炎症を起こします。
これが上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の正体です。

なんとなくわかりましたか?

それでは、もう少し具体的に話を進めていきましょう!

炎症を起こした”腱”組織は修復しにくいのでテニス肘は治りにくい!

肘の外側をもう少し拡大して見ていきますね。

先ほど、「伸筋群」(手首を起こしあげるための筋肉の束)が、肘の外側にある上腕骨外側上顆という骨の膨らみにくっついているという所までお話しをしました。

ここを拡大したのが、下図です。テニス肘の図解図のとおり、筋肉の端は「腱」という組織に変わり骨についていますね。

筋肉は伸びたり縮んだりするため柔軟性が必要なのですが、骨の付着部では強度に欠けるため「腱」という硬く丈夫な組織になっているんです。

しかし、この腱の強度にも限界があります。頻繁に強い力で引っ張られていると次第に繊維が傷つきます。

そして、この腱組織は血管の分布がほとんどないために、修復しにくいのです。つまり、一度傷つくと元の状態に戻るまで時間がかかるということです。

なぜ、安静にしないといけないのか?

日々の診療でエコー検査を行うと、痛みの出ている上腕骨外側上顆部には血管の新生があまり見られないことが多いのです。そして、腫れる事も少ない。

これは何を意味するかというと、腱組織自体があまり炎症を起こしていない事を意味します。
通常、炎症を起こした組織には毛細血管が新たに伸びてきて、炎症部を治そうと血管から栄養を送るようになります。(これを「血管新生」といいます。)しかし、この血管新生が起こらないと、組織の修復反応は進みにくいのです。

だって栄養供給が少なければ、修復するための材料も少ないため、当然修復速度は遅くなりますよね。

さて、傷ついた組織を修復させるためにはどうしたらいいでしょうか?

それは、傷ついた組織にストレスをかけないこと。要は手を使わないことです。
生物の体は非常に優れていて、安静にしておけば組織は勝手に修復してくれます。これは上腕骨外側上顆炎でも同じです。安静にしている夜に傷ついた組織は修復しはじめますが、日常生活で引っ張られると再び傷つきます。
せっかく治ってきた組織を再び壊すため、いつまでたっても組織は修復できないのです。

だ・か・ら、

「安静」が必要なんですね。

安静にと言っても、ついつい使ってしまいますよね。だから、使わない様に固定する事が非常に重要になってくるんです。

腱組織の修復は非常に遅いので、2〜3週間の固定が必要

安静を担保するための固定期間ですが、経験上、全く使わないで2〜3週間の固定が必要です。

そんなに長いの!って思いました?
そうなんです、腱組織の修復は非常に遅いのです。ちなみに、100%の修復は数ヶ月から年単位でかかるのが一般的です。
ただし、そこまで長く固定するのは必要ないですし、他の組織への悪影響もあるので、おおかた2週間の固定をお勧めします。

安静後にほどよいストレスをかけるためのトレーニングが大切

さて、2週間の固定でとりあえずの組織修復が進み、痛みがなくなったとしましょう。
ここから重要になるのが、伸筋群のトレーニングになります。

なぜなら、腱組織は修復中にほどよいストレスを加えると、組織の強度と細胞の増殖が促進されるという事が分かっています。
だから、ほどよいストレスをかけることが大切になるのですね。

では、「ほどよい」とは一体どのくらいの強さなのでしょう?

それは、わかりません。

組織の損傷度やその人の筋力量によって違うため一概には言えないのですが、おおよその目安は筋肉にやや疲労を感じるものの、上腕骨外側上顆部には痛みを感じない程度。また、翌日まで疲労感を残さない程度に止めるのが懸命でしょう。

私は大体、1日一回500gの重りを持たせ、手首反らせる運動を20回くらいからはじめます。徐々に負荷を上げますが、必ず上記のルールを守る事が大切です。

再発させないためには手首を反らす動作を少なくする様に注意する事が大切

再発させないためには、きちんと治す事と手首を反らす動作を少なくする様に注意する事が大切です。スポーツであれば体の動かし方や負荷のかけかたの指導も効果的でしょう。

これは、人によって様々なため一言では言えません。ただし、同じ事に陥らないために改善が必要な注意点を一つだけ守ってもらいます。

だって、あれもこれも気をつけることなんてできないでしょ?
だから、一つだけに絞って守ってもらうのです。すると、人は不思議と他のことも気をつける様になるんですね。

組織を修復させる上では安静とトレーニングの原則が大切!

わかりやすく伝えようと文章を書きはじめ、気付いてみれば、あれもこれもと付け加えて長々とした文章になってしまいました。(まだまだ伝えたいことはあるのですが、それはまたの機会としましょう)

今回お伝えしたことは、テニス肘に限らず、組織を修復させる上でとても重要なことです。必ず頭の隅に置いといて下さいね。
安静とトレーニングの原則を守って1日も早く治して下さいね。

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