指先のケガ、すぐにできる応急処置とは!
急なケガ!その時あなたは何ができるでしょうか?
今回は、指先のケガに対する応急処置をお伝えしますね。
そのまえに・・・
これからお伝えすることは、あくまで診察を受ける前までの「応急処置」ということは忘れないで下さいね。決して治すことを目的としたものではありません。
ただし、この処置さえできれば、その後の治りが早くなるだけでなく、二次的なトラブルを回避することができます。
応急処置に一番大切なことは「患部を安静に保つこと」
接骨院には骨折や捻挫をした方が毎日多く来院されるのですが、ほとんどの方が応急処置として「アイシング」や「シップ」をして来院されます。
この「アイシング」と「シップ」応急処置として間違っているわけではないのですが、もっと優先すべき重要なことがあるのです。
それは・・・
「患部を安静に保つ」ということです!
当たり前じゃないかって?
でもね、これはとてもとても大切なことなのです。なぜなら、傷めた組織はその瞬間から修復を始めているのです。
もし、傷ついた組織にストレスをかけ続けたらどうなると思いますか?
当然、治りは遅くなりますよね。
例えば、小さな切り傷。数時間で止血し、10日もあればおおかた傷口は塞がるのが普通です。
でも、指で傷口を開き続けたらどうでしょう?
おそらく出血し続け、傷口も赤く腫れて痛みが強くなりますよね。骨折や捻挫をした後に患部を動かしているということは、体内でも同じことが起きているということです。さらに、患部にストレスを加え続けると、神経もより興奮した状態となって痛みが必要以上に強くなります。
これを専門用語で「感作」と言うのですが、この感作というのがやっかいで、一度起きてしまうと居ても立ってもいられないような強い痛みを感じるようになってしまうのです。
「感作」・・・・? イメージしづらいですよね。
例えば、熱いお湯に指を入れたとします。初めは5秒ほど指を入れられたのに、繰り返し行うと、熱くて1秒すら指を入れる事ができなくなります。これは、熱いという痛み刺激が繰り返されることにより、神経が過敏に反応するようになった結果なのです。
そして、このような二次的なトラブルを回避するためには何よりも患部を安静にするための「固定」が重要になってくるのです。
繰り返しますが、応急処置に一番大切なことは「患部を安静に保つこと」であり、適切な固定処置こそが何より大切なことなのです。
実際どのように固定をすればよいのか?(写真あり)
ケガは突然やってくるもの、固定が重要であることはわかっていても、その材料が特殊なものであっては役に立ちませんよね。
当然身近にあるもので出来なければ意味がない。そこで、いろいろと考えてみました。
どこにでもある材料で最低限の目的を達成できる方法・・・・
そこで、今回は厚紙とテープで固定する方法をご紹介致しましょう。
厚紙
お菓子の箱などでもいいですが、あまり薄過ぎると強度が弱くなってしまうため、数枚重ねるか、できれば少し厚めのものを選んでください。とりあえず、厚紙は3×10cmくらいに切っておきます。
テープ
テーピングテープでもいいですし、紙バンみたいなものでも構いません。ただし、伸びるテープではズレやすいので、伸びないテープがいいでしょう。
固定の手順とポイント
①厚紙を指の長さに合わせてハサミで切ります。(その際、角は当たって痛いのでハサミで落しておいてください)
②③長さの範囲は指先から第二関節を超えた所までとします。指の幅より左右に5mmくらい大きく切ります。
④厚紙を指に合うように少し丸めます。指の形に合うようにたわませて下さい。(厚紙の幅は横から見て指の半分以上が被らないように注意しましょう。あまり幅を大きくしてしまうと、固定した際にテープが浮いてしまって厚紙がズレやすくなります。)
※固定する指は、曲がらず、反らさず、まっすぐに!
(指先、第一関節のケガはそのほとんどが腱断裂か骨折なので、基本的には指を伸ばす腱を緩ませる方向、すなわち第一関節を反らせるような固定が多くなります。しかしながら、骨折の状態によっては第一関節を反らし過ぎると、割れた骨がかえってズレてしまう恐れがあるため、応急処置としては第一関節をまっすぐにした状態が安全と言えます。また、指先は少し船形をしているので固定する際に指先をテープで強く抑えてしまうと、第一関節が少し曲がってしまうので注意してください。)
⑤テープで厚紙と指を固定します。
テープはあらかじめ一周する長さだけ切って3本ほど用意しておきましょう。そして、厚紙を当てて指を固定するのですが、テープの付け方に少し工夫がいります。それは、図⑤のように厚紙と指を上下からしっかりと押さえた状態でテープを貼るということです。テープは引っ張らずに「抑える」というイメージで貼るのがポイントです。テープで締めると、きつくなり過ぎて血行が悪くなりますし、皮膚が傷ついてしまうので気を付けてください。
テープで各関節の間を3か所留めます。ここで注意して欲しいのは、指先のテープだけは他の部分より少し緩めに貼ります。これから腫れてきますので血行障害を起こさないように気を付けて下さい。
⑥⑦⑧完成!
第二関節が動くと第一関節も動いてしまうので、厚紙の範囲は第二関節を超えて固定します。ただし、指を曲げた時に厚紙の端が手のひらにぶつからない程度に合わせることがポイントです。
適切な応急処置ができれば、その後の治りが早いだけでなく、様々なトラブルを回避できることができます!
今回は厚紙をそのまま使いましたが、通常、厚紙は患部に当たらない側だけを水で少しだけ濡らし、患部にフィットさせます。ただし、濡らし過ぎると強度が落ちるため、応急処置としては濡らさずそのままでもよいでしょう。
どうですか、できましたか?
少し長くなりましたが、応急処置といえども「適切な固定」となるとこのくらいの注意事項は必要なんです。
そして、今回お伝えした事ができればその後の治りが早いだけでなく、様々なトラブルを回避できることができます!
是非、あなたやあなたの周りの大切な人のために役立てて下さいね。
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