徒手整復で完治した手首の骨折症例 ~日曜日の急患(掌側バートン骨折)~
転倒して手をついてしまい、手首が曲がってしまった!
日曜日に路上で転倒し、右手を衝いて負傷。急患で当院を受診した患者様です。
写真を見てもお分かりのように、手首が曲がったまま来院。この特徴的な形は「掌側バートン骨折」という手首の骨折であり、治療の管理が難しい手首の骨折の一つです。
ということで、本日はこの「掌側バートン骨折」という骨折について当院での治療経過をご紹介しましょう。
※本症例は、患者様ご本人のご厚意により了承を得て、ご紹介させて頂いております。
ひどい手首の骨折でも徒手整復で治ります
受傷時はこのように手首の手前から下に曲がるようにして変形しておりました。この骨折は手首の関節面が割れて曲がってしまう骨折であるため、このような形になることが多いのです。
エコー検査でおおまかな骨折の形態は把握できましたが、レントゲン画像も必要なので応急処置をしてレントゲン撮影。やはり治療管理が難しい『掌側バートン骨折』。おそらく病院では100%手術案件でしょうね。
ご本人に手術で治すか、手術をせずに治すのか(私達に任せてもらえるか)それぞれのメリット・デメリットを説明した結果、手術をせずに治したいとのこと。我々にお任せいただけるとのことでしたので、徒手整復(骨をまっすぐ戻すこと)をした後にギプスで固定することにいたしました。
徒手整復後には、レントゲン写真でも分からないくらいピッタリと整復できています
徒手整復後に固定。2週経過しても、骨折部はズレることなくピッタリと合っていました。 ↓
さて、一見この骨折部はそんなにズレていないように見えますが、この骨折は簡易的に固定するとどんどん骨折部がズレて行きます。ズレると変形治癒してしまう骨折なんですね。
さっそく、骨を元の位置に戻す『徒手整復』
・・・んっ? 痛いかですって?
もちろん痛いですよ。ただ一番痛いのは10秒くらいですかね。まぁ、10秒で手術しなくてもよいのであればいいと思いませんか?
でも、痛いことは痛いですよ。
下の写真は実際の操作中のもの。この骨折を治すには色々とコツがあるのですが、こんな感じで治しています。
(患者さんのご厚意によって写真を掲載させて頂いております)
5週間後には完全に骨は元通り
下の写真は5週間後、固定を除去する時期に撮ったレントゲン画像です。
折れていた部分は完全には埋まっていませんが、手首の関節面は段差もなく、きれいに治っておりました。
※骨折は関節面のズレがなにより大切です。関節面に段差を作ると、後に関節炎などの後遺症に悩まされるため、関節の面だけはズレなく治すことが重要なんですね。
骨折してから約3ヶ月でリハビリも完了して、職場復帰できました
固定除去後に硬くなった関節のリハビリ。頑張って毎日通院してくれたのでリハビリもスムーズに進みました。
2ヶ月で日常生活も問題なく行えるようになり、3か月後に職場復帰!これって、経験したことのある人からすると驚異的に早いんですよ。完治までに半年くらいかかってもおかしくないケガですからね。
機能上もほとんど左右差はなくなりました。まだ強くひねると少し痛むとのことなので、その辺はこれから徐々に治してゆきましょう。
初診時と比べると、外観上もこんなにきれいに治りました。○○さん、私を信じてくれてありがとうございます!
よくがんばって通院してくれましたね。
急なケガをしてしまったらすぐにご連絡ください
骨折を治すうえで、決して手術が良いか手術しない方が良いかという『手法』だけで判断しないでください。
というのも、手術でもきれいに治りますし、手術をしなくてもきれいに治せるからです。要するに一番大事なことは、担当する先生の腕が良いか否か!これですべてが決まるのです。
とは言え、急なケガで動揺し、痛みに耐えながらの判断は大変なことだと思います。しかしそんな中で、私を信じてくれるのであれば、これほどうれしいことはありません。
万が一、あなたやあなたの周りのひとがケガをしてしまったらすぐにご連絡ください。
出来る限り短期間で正確に治して差し上げますよ!
渋谷接骨院 【緊急連絡先】
24時間急患受付 090-4590-5156