バスケ中の足首の骨折⁉治療上気を付けなければいけないところ(lauge-hansen分類 SER TypeⅡ)
バスケ中に足首を捻ってしまった患者様
バスケ中に足首を捻ったと来院された患者様。ぱっと見で骨折してそうだったので、骨折部をエコーで確認し応急処置を行いました。
今回の症例は足首の骨折に多い特徴的な損傷ですので、当院での処置をもとに足首の骨折で注意しなければいけない大切なポイントをシェアしたいと思います。
※本症例は患者様のご厚意により了承を得て掲載させて頂いております。
手術をしなくても、ズレている骨を正しい位置に整復することができました(徒手整復)(レントゲン画像あり)
レントゲン検査で骨の状態を確認したところ、治療管理が難しい骨折でしたので慎重に処置を行いました。まずは、ズレている骨を元の位置に戻して(徒手整復)ギプス固定。
下の図は受傷時と整復後のレントゲン写真です。
下の写真は実際に骨を元の位置に戻しているところです。
幸い骨折部は手術をしなくてもよいレベルまで正しい位置にもってこれたので、このまま保存療法(手術をしないで治すこと)で治すことにいたしました。
処置が終わり、荷重して歩行できるようにヒールを付けたのですが、当日はさすがに痛いので車いすで移動してもらいました。
治療する上での注意点は関節面のアライメント(適合性)!
さて、受傷時と整復後、どこを治したの・・・? と思いますよね。
確かに骨はズレていないように見えますが、我々がこの骨折を治す上で一番気を付けいるところ、それは足関節の関節面のアライメント(適合性)なんです。
それでは足関節を正面からレントゲン撮影したものを拡大して見てみましょう。
下が拡大した写真です。
赤丸のところに注目してもらうと、受傷時は関節の隙間に差があるのが分かりますか?この隙間は本来均一の幅でなければいけないのです。この関節面のズレを元に戻さないと、少し歩くだけで足首が腫れてしまうような変形性関節症になってしまいますので、ここをきっちりと戻さないといけません。
っと、もちろん受傷時と整復後では足関節の角度が違いますので単純な比較はできないのですが、少なくとも整復後は関節のアライメントもよくなっており、固定後に体重をかけて歩行しても骨折部は安定していましたので、このまま骨癒合すれば問題なく治ります。(手術でプレートを入れて固定しなくても済みそうですね)
ちなみに・・・
今回の骨折はlauge-hansen(ラウゲハンセン)分類のSER TypeⅡでした。TypeⅡなので、初めから荷重歩行させるためヒールを付けたんですけど・・・って、これ以上はマニアックになるので、ひとりごと~
今では元気にバスケットに復帰もされて、足の痛みもなくプレーできているそうです。手術しないでもきれいに治ってよかったですね。
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