足首が持ち上がらない!?コンパートメント症候群について
歩くたびにパタン、パタンと足を投げ出すようになってしまう・・・
じっとしていても、すねやふくらはぎがズキズキする・・・
こんな症状出ていませんか?
これらの症状はこれからお伝えする、コンパートメント症候群かもしれません。
今回は、意外と多いコンパートメント症候群についてお伝えします!
筋肉が張っている状態は軽度のコンパートメント症候群になっていることが多い
激しい運動。激しいトレーニング。
筋肉を激しく使い続けると、筋肉の内圧が高くなります。
よく筋肉が張っているとはいいますが、この張っている状態は軽度のコンパートメント症候群になっていることが多いのです。
・・・・コンパートメント症候群?
なんだか聞きなれない名前ですね。
「コンパートメント」直訳すると「区画」という意味です。ここでいうコンパートメントとは、筋肉が仕切られている空間のことをいいます。
上の図は、足の解剖図です。
すると、筋肉は筋膜や腱膜に仕切られて、いくつかの「区画」に分かれていることがわかります。
この区画の中には、いくつか筋肉が束となって一緒に走行しているんです。
そして、筋肉を激しく使い続けると、この区画の中の圧力が高くなります。
すると、様々な障害をもたらすんです。
コンパートメント症候群が起きやすい場所はすねの前方の筋肉
内圧が高くなるところ=四方に圧力が逃げる空間がすくないところ
ということになります。つまり、左右を固い骨で挟まれ逃げ場のない「前方コンパートメント」が最も内圧が高くなりやすい場所となります。
もちろん、深部後方にあるコンパートメントも内圧が高くなりやすいのですが、日常よく起きるコンパートメント症候群は前方区画が多いのです。
この前方コンパートメントにはどのような筋肉があるかというと、主に足首を起こしあげる筋肉が走行しているんです。
試しに足首を起こしあげてみて下さい。すねの前の方の筋肉が固くなりますよね?
ここが、前方コンパートメントのある場所です。
コンパートメント症候群の症状は一過性のマヒ状態
コンパートメント症候群=筋内および筋周囲の内圧が高くなることにより起こる症状
なのですが、コンパートメント症候群になる原因によっても症状は少し変わります。
強い打撲や骨折による出血などにより起きる、深部のコンパートメント症候群は、緊急対応が必要となります。
ただし、耐え難い痛みが出ますので、おおよそ放置しておくことはできません。すぐに救急対応してもらいましょう。
次に、筋の使い過ぎによるコンパートメント症候群ですが、痛みは筋肉痛程度であり疲労感とともに筋出力が低下するのが特徴です。
要するに、一過性のマヒ状態となるのです。
原因を詳しく説明すると難しくなりますので、症状の説明だけにとどめますが、一過的に力が入らなくなることがあるというのは覚えていいて下さいね。
前方コンパートメントの障害では足首が上げられない
最も多い前方コンパートメントの障害では、足首が自力で上げることが出来なくなります。
すると、歩くたびに足先をパタンパタンと地面にたたきつけるようにしか歩けなくなってしまうのです。
これを「鶏歩(けいほ)」といいます。鳥が歩く姿に似ているからそのような名前がついているのですね。
足首が上げられないから、膝より上で足を前に運ぶようになってしまうのです。
対処法は患部を心臓と同じ高さにして安静を保つ
さて、コンパートメント症候群になったらどうするのか?
それは、患部を心臓と同じ高さにして、安静を保つという事です。
循環が戻れば次第に回復して行きますが、無理に動かしていると当然悪化します。
先ほど、お話しした打撲や骨折などによる深部後方のコンパートメント症候群は、すぐに内圧を下げないと筋組織が壊死してしまうことがあるため、緊急対応が必要です。
場合によってはメスで筋肉を切り開く「筋膜切開」などの処置が必要なこともあります。それだけ、気を付けなければいけないものもあるのです。
しかしながら、筋疲労によって起こるコンパートメント症候群は、安静にしてさえいれば回復することがほとんどです。だから、あまり心配しなくても大丈夫なんですね。
ただし、これも無理をして使い続けていると治りませんので、極力安静にすることをお勧めします。
安静期間はおおよそ10日程度です。
程度は様々だが緊急性のある症状もあるので要注意
外傷や筋の使い過ぎで、コンパートメント症候群は頻繁に起きるものです。
もちろん程度は様々ですが、緊急性のある症状もあるという事も忘れないでくださいね。
とにかく安静。これがコンパートメント症候群を治すための最も重要なことなのです。
参考になりましたか?
それでは、また。
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