これがあったら尿管結石を疑え!夏に急増する腰痛の落とし穴
腰痛患者さんに一定の割合でいる「尿管結石」
一度は耳にしたことがあるのではないですか?
もだえ苦しむような腹痛・・・
突然くる、強烈な痛み・・・
救急車・・・
みなさんこんなことを思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、この尿管結石になっても、強烈な痛みを訴えない人もいるんです。
腰痛患者さんに一定の割合でいる「尿管結石」
何を隠そう、私自身も尿管結石を経験した一人なんです。
そこで、今回は「夏に急増する腰痛、尿管結石の見分け方」についてお伝えします!
「なんだか腰から背中が痛むなぁ・・・」
「何にもしてないのに、なんだろう?」
そんなあなたは、尿管結石を疑ってみた方がいいかもしれません。
中高年の男性に起きる突然の腰背部痛。
じつは尿管結石による痛みであることが多いって知っていました?
尿管結石は「激甚な痛み」と一般的に言われていますが、実はそうではないこともあるんです。
何を隠そう、その経験者である私が言うのですから間違いありません。
では、尿管結石とはどういうものか?
私の実体験を踏まえて、簡単に説明しましょう!
何気ない腰痛から始まった「尿管結石」の一部始終・・・
「 右の腰が痛いな~」
朝から、何気なく感じていた腰痛。
これが、この後苦しめられる「尿管結石」の初期症状だとは知る由もありませんでした。
実は、わたくし尿管結石になった経験があるんです。
それは32歳の誕生日を迎えようとしていたある日のことでした・・・
朝から右の腰に痛みを感じてはいたものの、私は特に気にする事もなく、いつも通り患者さんの診察を行っていたのです。
しかし、昼に差しかかるにつれてその痛みは強くなり、強い腹痛にも似た、脇腹から腰にかけての痛みに変わっていったのです。
「なんか悪い物でも食べたかな~?」
その時は、恥ずかしながら尿管結石などとは疑ってもいなかったのです。
しかし、時間が経つにつれてその痛みは強くなり、とうとうベットに横になるまでになってしまいました。
「ん?おなかも痛いけど場所的には腎臓か?」
「でも、尿管結石ってもだえ苦しむような痛みが出るはずだもんな・・・」
そんなことを考えているうちに、痛みは治まってしまい、1時間後には何ともなくなったのです。
「やっぱり、変なもんでも食べたかな?・・・」
と、思いながら午後の診療にあたるのでした。
そして、その後は痛みを感じることもなく、一日を終えたのです。
「今日さ~、突然右の腰が痛くなってさ〜」
「腎臓あたりなんだけど、親父も結石やったから俺もなったのかと思ったよ・・・」
と、夕食を食べながら妻に話すと、
「じゃあ、お水をいっぱい飲んだ方がいいんじゃない?」
「おぉ、そうだな。」
私は少し多めの水分を取り、夕食を終えました。
そして、15分ほどたった時、痛みは突然襲ってきたのです。
「あぁ、また痛くなってきた」
「やっぱり、腎臓っぽいな!」
さすがに寝れないくらいの痛みだったため、タクシーで近くの病院にお世話になることにしたのです。
「急に腰の痛みが出て・・・」
「ちょうど腎臓あたりなのですが・・・」
すぐに病院でCTを撮ってもらいました。
結果は「尿管結石」と判明。
一つは腎臓に、もう一つは膀胱に、キラッと光る石が確認できたのです。
「え〜。結石の痛みってこんなもの?」
「もっと痛いと思ってたけど・・・」
この時、私は結石になったというショックよりも、痛みの出方に感心した覚えがあります。(まったく、職業病ですね・・・(^_^;))
それでは、私の石がどのように動いて行ったのか、詳しく説明したいと思います。
私の腎臓には、少しずつ結晶化された結石がもともと存在していました。
それが何かのはずみで、尿管に侵入してしまい、腰痛を発症したのです。
一度詰まった結石は尿管の内側を傷つけながら、腎臓で生成された尿により膀胱へと押し出されます。
ですから、尿管結石による痛みは、尿管内を傷つけるために出る機械的な刺激なのです。
逆に言えば、腎臓内に存在しているだけでは特に痛みを感じることはありません。(これをサイレント・ストーンなんて言ったりします)
結石の表面はとてもギザギザしており、尿管内を傷つけるため血尿がでます。
私もワイン色の血尿が出た時は焦りました・・・・。
結石と言っても種類は様々
結石と言っても種類は様々であり、そのでき方も違います。
【代表的な結石の種類】
カルシウム結石
リン酸マグネシウムアンモニウム結石
尿酸結石
シスチン結石
キサンチン結石
詳しい治療法やメカニズムについては専門著書にお譲りするとして・・・
今回は、尿管結石の約8割を占める「シュウ酸カルシウム」結晶についてご紹介しましょう!
(何せ、私もこのシュウ酸カルシウムの結晶が原因だったのです・・・)
シュウ酸カルシウム結石
シュウ酸カルシウム結石とは、「シュウ酸」と「カルシウム」が腎臓内で結晶化して沈着したものをいいます。
動物性脂肪を含んだ食品やシュウ酸の摂り過ぎなど、バランスの悪い食生活が最大の誘引になると考えられていますが、詳細なメカニズムは不明なことが多いようです。
シュウ酸カルシウムの結晶は黄褐色で表面がギザギザしているため、小さくても尿管にひっかかりやすく、尿と一緒に排出されにくいという特徴があります。
ちなみに、シュウ酸を多く含む食品はとは・・・・
ほうれん草、青い未熟なバナナ、芽キャベツ、チョコレート。
飲み物では、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶などに多く含まれています。
例えば、500mLのペットボトルのお茶には約300mgのシュウ酸が含まれているため、大量に緑茶を飲むとシュウ酸をかなり摂っていることになります。
・・てなことをいうと、何も食べられなくなってしまいそうですが、なんでもやり過ぎなければいいだけのことです。
頭の片隅にでも置いといて下さい。
私も何とな〜く気を付けているだけで、今のところ再発はありませんよ・・・
尿管結石はCT撮影で確定診断
結石はCTを撮影するとはっきりとわかります。結石がピカッと光って写りますので素人目でもわかるくらいですから。
ちなみにCTとはレントゲンをスキャンみたいに当て続け、コンピューターで断層画像として処理できる機械です。
だから、レントゲンよりもX線の被爆量が大きいのが特徴です。ただ、その被爆量もたいしたことはありませんがね。
ですから、結石だと疑われればCT撮影をしてもらいましょう!
(レントゲン撮影でも結石は見れますが、あまりクリアに写らないため小さいと見逃されることもあるのです。)
結石の結晶の種類によっても治療法が異なります
腎臓内にできた結石が直径5mm以下であれば、尿管を通り排出されると言われています。
しかし、直径5mmを超えると自然排出は無理なので、超音波による破砕が一般的です。
その治療法とは腎臓内の結石を超音波による衝撃波で破砕してから、自然排出を待つというやり方です。
だから、破砕するときはすごく痛いそうです!
私の場合は直径2mmでしたので、痛み止めを処方されました。
あとは水をよく飲んで、自然に排出されるのを待ってくださいとのこと。
あまり治療法はないようです。
ちなみに、カルシウム結晶は溶かすことが出来ないのですが、尿酸結晶など薬で溶かせるものもあります。
だから、結晶の種類によっても治療法が異なるということです。
予防法はとにかく水を飲むこと
予防法はというと、とにかく水を飲むこと。
一日2L飲みましょうと言われました。
でも、毎日水を2L飲むのは正直きついので、毎日必ず1Lは薬と思って飲むように心がけています。
自然に飲む分と合わせれば1.5Lくらいは飲んでいるのかな・・・
また、シュウ酸の多い食べ物は少し控えるようにしています。
とりあえず、今のところ再発はありませんので、このくらいでいいかと思います。
これが当てはまれば、尿管結石を疑え!
さて、ここからが本題です。
あなたの腰痛が結石であるかどうか、見分ける方法についてお伝えいたしましょう!
これらのことが当てはまれば、尿管結石による腰痛である可能性が高くなります。
①その痛みは腰より少し上ではないですか?
腎臓の位置は腰より少し上の背中側にあります。両側にあるので真ん中ではありません。
ちょうど肋骨の裏の方が痛いのであれば、腎臓の疾患の可能性があります。
①の部分を叩いてみましょう。もし、腎臓に炎症があるのなら、中に響くようなズキッとした痛みが出るはずです。特に前かがみになり、腎臓あたりを叩くと痛むのが特徴です。
イメージしやすいように模式図を載せておきますね。
③最近尿の色が濃くなりましたか?
これは水分が不足している証拠です。水分が少ないと腎臓内の貯留物の濃度も高くなり、結石ができやすい環境になります。だから水分を多くとることが、予防につながるのですね。
④家族に尿路結石を経験した人はいますか?
やはりできやすい体質は遺伝するようで、私の父もその兄弟もみな尿管結石を体験しています。
遺伝性もあると思うので、家族や親族に経験者がいるのであれば要注意です。
特に①、②が当てはまる人は尿管結石による腰痛の可能性が高いため、泌尿器科で検査をしてもらって下さいね。
夏は、体内の水分量が減少し、尿管結石の発症頻度も高くなります
毎年夏になると、体内の水分量が減少し、尿管結石の発症頻度も高くなります。
日ごろから水分補給を意識して、結石が出来ない体づくりに励んで下さい。
尿管結石になると痛いですよ!
一日、目標2L!
忘れないでくださいね!
急なケガをしてしまったらすぐにご連絡ください
万が一、あなたやあなたの周りのひとがケガをしてしまったらすぐにご連絡ください。
当院ではあなたが最速で治る方法をご提供いたします!
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