突き指で第一関節が伸びない!マレットフィンガーについて

マレットフィンガー

突き指したら、第一関節が曲がったまま伸びなくなった。

それは、指を伸ばす腱が切れてしまっています。

そのまま放置していると、その指は一生伸ばせない状態に・・・

マレットフィンガー(mallet finger)

マレットフィンガー?

あまり聞き慣れない名前ですよね。

いわゆる「突き指」をして起こるケガの名前なのですが、我々が指先のケガで最初に疑うのはこのマレットフィンガーなのです。
まぁ それだけ多いってことですね。

別名「ベースボールフィンガー」や「槌指」なんて呼ばれたりしていますが、簡単に言うと指を伸ばす腱が切れてしまうケガなのです。そして、このケガ、治すのが結構やっかいなんですね。

発生機序

「突き指損傷」で傷める組織は大きく2つに分けられるのです。
それは、「第一関節の背側」か「第2関節の手のひら側」。
なぜかというと、突き指した場合は指の構造上、この部分に力が集中するからなのです。

例えば、ボールが指先にぶつかった瞬間を想像してみて下さい。

ボールが勢いよく指先にぶつかります。
すると、ボールがぶつかってきた角度によって力の伝わり方は以下の4パターンに分類されるのです。

マレットフィンガーの発生機序

 

①やや指腹側に力が伝わると第1関節は反らされるものの、行き場を失った力は第2関節の掌側に集約します。
②やや背側に力が伝わると第1関節は曲げられ、行き場を失った力は第1関節の背側に集約します。
③指腹側から突き上げるような力が加わるとその力は逃げることができ、指全体が反らされます。
④背側から押し下げるようなな力が加わるとその力は逃げることができ、指全体が曲げられます。

つまり、力の加わる方向が微妙に変わるだけで、損傷する部位が変わるというわけです。
そして、マレットフィンガーは②ような力が働いた場合にかぎり起こります。

では、②のような力が働くと指の中ではどのような事が起こっているのでしょうか?

下記に指の骨と腱のみの模式図を示します。

mallet2

上の図は指の内部を横から描写した模式図です。
図を見てもわかるように強い衝撃で第一関節が曲げられると、指を伸ばすための腱が引き伸ばされ、「断裂する」もしくは、「腱付着部の骨折」が起こります。

そうなると、指を伸ばしても第一関節だけは伸びず、曲がったまま戻すことが出来なくなってしまうのです。

マレットフィンガー

腱の断裂か?骨折か?

マレットフィンガーになる原因は何となく理解できたでしょうか?

それでは、もう少し詳しくお伝えしますね。
先ほど「腱が切れる」または「骨が剥がれる」ことがあると言いました。

実は「腱の断裂」か「骨折」かで治療法とその予後は大きく変わってくるのです。

なぜなら、骨の癒合より腱の癒合の方がはるかに時間がかかるからです。そして、治療する上で注意しなければならないポイントも大きく変わってくるのです。ちなみに、治療法には「手術する方法」と「手術しない方法」とがありますが、それぞれメリットデメリットがあるため選択する際には十分考慮することをお勧めします。

(「マレットフィンガーの治療法!知っておくべきメリット・デメリット」詳しくはこちらへ)

腱断裂でも骨折でも病態は同じですが、治療方針が変わってきます。そして、症状も少し異なります。
腱断裂の場合、腫れが少なく、痛みもさほどないのが特徴的です。ですから軽いケガだと放置しがちなのです。
一方、骨折は腫れ痛み共に強いため、放置する人は少ないでしょう。

正確な判断は専門家にゆだねるとしても、腱断裂は症状がさほど強くないということは覚えておいて下さい。決して、たかが捻挫と軽視しないでくださいね。
受傷早期であれば手術しないでも十分に治せますが、時間が経過した例では腱断裂であっても骨折であっても治す事が非常に難しくなってしまうのです。

放置するとどうなるか

マレットフィンガー

腱断裂の場合

当然、指を伸ばす腱が切れているわけですから、上記の写真のように第一関節は曲がったまま伸びなくなります。
ただし、自分の力では伸ばすことができませんが、他方の手で動かせば関節は正常に動きます。

日常生活で困ること

指が伸びないので、不用意に顔を洗うと鼻の穴に指が「ズボッ」と入ってしまうことが多いようです。
また、見てくれが悪いので女性であれば指輪やネイルをするとき、指の変形が気になり人に見せたくないと思うようです。
ただし、指を握る事に支障はないため、見た目以外では日常生活において不便さはほとんど感じません。

骨折している場合

骨がズレた状態で癒合すれば、そのぶん腱の張力は緩むため、腱断裂と同様に少し指が曲がったっままになってしまうことがあります。また、関節部分が変形すれば第一関節は変形してふくらみ、関節運動にも制限が出ます。つまり、曲がらない、伸びないといった後遺症を残す事が多いのです。
また、ズレたままでもおおよそ骨は癒合するのですが、いつまでも赤く腫れ痛みが引きにくくなります。
ちなみに放置しておくと一年くらいは痛みが引きませんのでご注意を・・・

日常生活で困ること

腱断裂と同様の事が起こりますが、骨折では関節の運動制限が残るため細いもの、小さいものを握りこむことが難しくなります。また、第一関節の変形が強くなるため節くれだった指になってしまいます。日常生活では握力が少々低下することが考えられます。

さいごに・・・

実は上の写真、実際の私の指なんです。(お恥ずかしい話ですが・・・)
もう15年以上前になりますが、ソフトボールで骨折しました(マレットフィンガーの骨折したタイプです)。しかし、この仕事に就く前だったので何も知る由もなく、放置した結果このような変形を残してしましました。

ちなみに、「一年間痛いですよ」と言ったのは私の実体験からです。
気にする性格ではないので今は困っていませんが、おそらく将来関節の変形が始まる事でしょう。変形性関節症にならなければいいのですが・・・自業自得なのでしょうがないですね。(^_^;)

みなさんもこのような状態にならないためにも、ぜひ適切な治療を受けてくださいね。

私のようにならないためにも、早めの対処が肝心ですよ!

(指先のケガ、すぐにできる応急処置とは!詳しくはこちらから)

(「指第一関節の痛み!後遺症を残さないために知っておくべき6つの原因」詳しくはこちらから)

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