すねの痛み!シンスプリントと疲労骨折を見分ける方法(2)

前回の続きです。

さて、いよいよ「シンスプリント」と「疲労骨折」を見分ける方法についてお伝えします。

見分け方には、大きく4つのポイントがあるのです。

その4つのポイントとは・・・

 

シンスプリントと疲労骨折を見分ける上で、診るべきポイント。

 

それは、いかに疲労骨折を否定できるかどうか。これに尽きるのです。

 

つまり、疲労骨折を起こしかけていないのであれば、運動量を調整するだけで良いということです。

しかしながら、前回お話しした「シンスプリント(過労性骨膜炎)は疲労骨折になる過程とも言われている」との見解が正しいなら、たとえ、シンスプリントと判断できても、定期的に疲労骨折に移行していないか確認する必要があります。

 

そして、私も「シンスプリントは疲労骨折になる過程の症状」と同じ意見です。

 

なぜなら、日々診療する中で、どうしてもシンスプリントと疲労骨折を分けて考えるには不自然な事が多いからでもあります。

そして、シンスプリントと疲労骨折の症状がとても似ていることも、疲労骨折の一連の経過だと考えると腑に落ちるのです。

 

ともあれ、疲労骨折を見逃すことはその後の選手生命、または日常生活にも大きな影響を及ぼしかねません。

ですからこれを機に、是非とも疲労骨折を判断するための知識を身に付けて下さいね。

 

それでは、さっそく疲労骨折かどうかの見分け方を中心に、シンスプリントと疲労骨折の特徴を解説します。

 

1.運動中、または運動後の痛み

まずは、運動中および運動後に痛みが強く出現するか否かを確認しましょう!

 

シンスプリントであれ、疲労骨折であれ、すねの骨やふくらはぎにストレスがかからなければ、痛みは出ないのです。

もし、じっとしてても痛むようであれば、コンパートメント症候群や骨腫瘍など、他の原因を考えなければいけませんよ。

 

ですから、運動中および運動後に痛むかどうかはとても重要な所見になるんです。

ちなみに、痛みが出る直前に運動量(走る距離など)が急激に増えたのであれば、疲労骨折を起こす原因になっているのかもしれませんね。

特にアスファルトなどのような硬い地面で運動していると、踵から伝わる衝撃が大きくなるため、すねの骨にも大きなストレスをかけてしまいます。

 

すねの骨が痛む人は、是非とも痛みが出た直前の運動量および地面の質なども思い出してみると良いでしょう!

 

 

2.踵(かかと)からの叩打痛

すねの骨が痛い人は、踵の裏を握りこぶしで「ドン」と強く叩いてみましょう。

正常であれば、痛みが出ることはありません。

 

しかし、踵をこぶしで強く叩いて、すねに響く痛みが出るのであれば、それはすねの骨が傷んでいる証拠です。

 

踵の裏を「ドン」!

 

痛みましたか?

ちなみに、シンスプリントでは踵からの叩打痛は出ませんからね。

 

3.すねの骨をたわませると痛みが出るか

疲労骨折の初期症状は、骨自体が壊れ始めているため、骨にストレスを与えると痛みが出るのが特徴的です。

その点においては、踵からの叩打痛も疲労骨折を判断する一つの材料となるのです。

そしてもう一つの診方として、骨をたわませて痛みが出るかどうか判断する方法があります。

その診方とは・・・

 

正確に診る方法はあるのですが、一般の方には少し難しいので、今回は大まかに診る方法をご紹介します。

ご紹介といってもそんなに大したことではないのですがね・・・(^_^;)

 

患者を仰向けにして、膝を曲げて足を開かせ、自分の膝の上に相手のすねの中央部を乗せます。

(ちょうど患者のすねの外側が自分のももの柔らかい部分に当たる感じです。)

そのまま、膝の内側と内くるぶしに上から手を当て、ゆっくりとすねの骨をたわませて行きます。

最後に瞬間的にグッと少し強めにたわませてみましょう。

 

この時、すねに痛みが出るようであれば、疲労骨折をしている可能性が高くなります。

 

4.圧痛部位

一般的に、骨折しているとその部分の骨は「一周ぐるり」と痛むものです。

しかし、すねの骨は後ろ側は指で触ることが出来ないので、以下の点を注意深く触ってみて下さい。

 

①すねの骨を押して最も強く痛む場所はあるか、それは一点であるか?幅広く全体的か?

疲労骨折を起こしているのであれば、必ず最も痛みが出る「一点」があるはずです。

というのも一点にストレスが集中しなければ、疲労によって骨折を起こすことはないからです。

もし、全体的に痛いのであれば、シンスプリントか、繰り返す疲労で神経が過敏になってしまっている状態と言えるでしょう。

ポイントはすねの骨を指で押した時に、その他と違いが分かるほど一点が痛むかどうかです。

 

②すねの骨の最も痛む場所は、外側から押しても同じように痛むか?押した時の痛みは左右で違いがあるか?

最も痛むポイントがわかったら、そのまま同じ位置を外側から押してみて下さい。

これも同じように痛みが出ますか?ここで注意すべきことは、この部分は何でもない状態でも押すと少し痛みます。

だから、左右比べてみて違いが分かるほど痛みが出るかどうかが問題です。

 

どうですか?痛みますか?

骨を傷めていると一周ぐるりと痛むのが特徴的なんです。

 

③再現性はあるか?

数日(3~5日)後、改めて同じように同じ場所を触ってみましょう。

同じ場所が同じように痛むのであれば、骨を傷めている可能性が高くなります。

オーバーワークで過敏な状態になっているのであれば、数日安静にしていれば痛みが治まってきます。

しかし、骨に異常をきたしているのであれば、そうはいきません。

運動をせずに安静にして、5日後でも同じ痛みが出ているのであれば、疲労骨折を強く疑いましょう。

 

さいごに・・・

さて、ここまでで疲労骨折を疑うための方法をご紹介しました。

しかしながら、もちろん確定診断とはなりません。

 

あくまで、疲労骨折を疑う要素というところまでなのです。

つまり、疲労骨折と確定するにはMRIやレントゲン検査などの画像検査が必要なのです。

 

それでは次回は、疲労骨折の画像検査と治癒までの期間についてお話ししますね。

 

次回も、お楽しみに!

 

(すねの痛み!シンスプリントと疲労骨折を見分ける方法(3))についてはこちらから

(「すね」や「ふくらはぎ」の痛み!気を付けるべき4つの疾)についてはこちらから

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